本作の共同監督を務めたバイロン・ハワードは、動物たちの毛皮のリアリズムに対して一切の妥協を許さなかった。アフリカ現地での徹底した生態調査を経て描き出されたコンセプトアートには、光の透過具合や泥はねの付着パターンまで細かく注記されていたという。
手描きのヴィジュアルから3Dコンピューターグラフィックスへの変換プロセスにおいて、スタジオは毛髪生成ソフトウェアを根本から再構築した。ホッキョクグマの半透明な毛甲、ヒツジの弾力ある羊毛、キツネのしなやかな尾。2Dのイラストレーションで提示された「触れたくなるような柔らかさ」という難題を、最先端のCG技術が見事にデジタル空間へ具現化した瞬間だった。