公安調査庁は、法務省の外局として設置されている国の情報機関です。1952年(昭和27年)に施行された「破壊活動防止法(破防法)」に基づき、暴力主義的破壊活動を行う団体の規制・情報収集を目的として発足しました。
長らく冷戦期の極左・極右過激派や朝鮮総連などを主な調査対象としてきましたが、2020年代以降は地政学的リスクの高まりを受け、活動領域を大きくシフトさせています。特に先端技術の流出防止を軸とする経済安全保障、外国政府による影響力工作(シャープパワー)、サイバー攻撃の兆候把握といった対外インテリジェンスのウェイトが大幅に増加しました。
組織規模は約1,500名強と、数万人規模を誇る警察組織に比べると極めてコンパクトです。本庁(東京都千代田区霞が関)のほか、全国8か所に公安調査局、14か所に公安調査事務所を展開し、独自のヒューミント(人的情報収集)網とオープンソースインテリジェンス(公開情報分析)を駆使して日夜情報戦を展開しています。