MMAの歴史において最も商業的成功を収め、同時に最も激しい憎悪が渦巻いたのが、2018年10月のコナー・マクレガーとの因縁対決(UFC 229)です。試合前、マクレガーはハビブの宗教(イスラム教)、祖国ダゲスタン、そして父親アブドゥルマナプ氏を侮辱する過激なトラッシュトークを展開。さらに選手バスを台車で襲撃する事件を起こし、緊張感は極限に達していました。
オクタゴンの中では、ハビブが4ラウンドにネッククランクでマクレガーからタップアウトを奪い完全決着をつけました。しかし、試合終了直後、感情を抑えきれなかったハビブは金網を飛び越え、マクレガーのセコンド陣営に飛び蹴りを放ちます。これに呼応してケージ内外で両陣営が入り乱れる前代未聞の大乱闘へと発展しました。
この一件でハビブにはネバダ州アスレチックコミッションから9カ月の出場停止と50万ドルの罰金が科されましたが、PPV売り上げはUFC史上最多の約240万件を記録。単なるスポーツの枠を超えた「誇りと文化の衝突」として、今なお格闘技史に深く刻まれています。