総面積の数字だけでは見えてこない地域の実像を解き明かすのが人文地理学の役割だ。山林や急傾斜地が国土の約7割を占める日本においては、実際に人が住み産業を営むことができる「可住地面積」の割合が極めて重要になる。
総務省統計局が発表する人口 census データと面積統計を掛け合わせると、極端な密度の偏降が顕著になる。例えば、総面積では上位に位置する東北や四国の山間県であっても、山林を除いた可住地面積あたりの人口密度を再計算すると、都市部顔負けの居住集中が見られる地域も少なくない。単に土地が「広い」「狭い」という比較を超えて、どのように人間空間が利用されているかを把握することが、実効的な地域分析には不可欠なのだ。