「毛先が少し下がってきたから」「バラつきが気になり始めたから」という理由で、3週間や1ヶ月未満のペースでサロンへ駆け込む行為には大きなリスクが潜んでいます。都内の大手アイラッシュサロンで店長を務めるトップアイリストへの取材によると、サロンへ駆け込む顧客の約3割が「頻繁なかけ直しによる過度なケミカルダメージ」を抱えている実態が浮き彫りになりました。
まつ毛パーマは、1剤(還元剤)で毛髪内部のシスチン結合を切断し、ロッドに沿わせて形を整えた後、2剤(酸化剤)で再結合させるという化学反応を利用しています。この還元・酸化プロセスは、どれほど低刺激なセット剤を用いても、まつ毛内部のタンパク質(ケラチン)やCMC(細胞膜複合体)の流出をゼロにはできません。
特に危険なのが、パーマが残っている毛先に対して短期間で再び還元剤を塗布するケースです。前回の施術で傷んだ毛髪構造に薬剤が浸透しすぎると、まつ毛の内部が空洞化し、ハリやコシが失われます。その結果、次のような重篤な毛髪トラブルを引き起こします。
- ポーラス毛化:まつ毛がスカスカになり、水分や薬剤を過剰に吸い込んでチリチリに縮れる。
- 断毛(切れ毛):毛髪の強度が低下し、ビューラーやクレンジングの摩擦で途中でプツプツと切れる。
- カールの不均一化:薬剤の反応速度が毛ごとにバラバラになり、狙った通りのリフトアップが作れなくなる。
美容皮膚科医および毛髪診断士の見解でも、まつ毛が1回のパーマダメージから内部構造を安定させるには最低でも4週間以上のインターバルが必要とされています。美しさを保つためのサロン通いが、かえって自まつ毛を細く短く追い込む原因になりかねない点には十分な注意が必要です。