血合い料理の成否を分けるのが、マグロ血合い下処理方法の精度です。「水で洗うだけ」「生姜を乗せるだけ」では内部の臭みまでは抜けません。プロが現場で施す生臭さを完全に消す裏技は、「塩と酒による二段階の浸透圧脱水」です。
まず、カットした血合いの全体に塩をまんべんなく振り、バットに並べて約10分から15分ほど置きます。浸透圧の働きにより、臭みの元凶である余分な水分と古い血液が表面に浮き上がってきます。この浮き出たドリップを流水で手早く洗い流し、キッチンペーパーで水分を徹底的に拭き取ります。
続いて、バットに清酒(料理酒でも可)を注ぎ、血合いを5分ほど浸す「酒と塩を使った臭み抜き」を行います。アルコールの共沸効果によって微細な生臭さが揮発し、同時に身がふっくらと保たれます。最後にペーパーで酒気をしっかり抑えれば、魚特有の嫌な匂いは完全に消え去り、澄んだ赤身の旨味だけが残ります。