結論から述べれば、ネット上で囁かれる「一条工務店の坪単価高騰」の噂は紛れもない事実です。関係者の証言や住宅業界の統計データを紐解くと、同社は2021年頃から複数回にわたり坪単価の改定(値上げ)を断行してきました。かつて坪60万〜70万円台で建築可能だった主力商品「i-smart(アイスマート)」は、建築資材費や物流コスト、高性能部材の調達価格上昇を背景に、現在では本体工事単価だけで坪80万円前後、建築総額ベースでは坪100万円を超える水準が一般的な相場となっています。
同社の価格改定で注目すべきは、「仮契約時の坪単価が据え置きになる」という独自の契約ルールです。これまでは「来月には坪1万円値上がりする」とアナウンスされ、値上げ前に駆け込みで仮契約を結ぶ施主が続出しました。しかし、2026年現在の一条工務店値上げ推移を長期スパンで見ると、数年前の相場感覚のまま商談に臨んだ検討者が「思っていた総額と数百万円単位で違う」とショックを受けるケースが頻発しています。
フラッグシップである「GRAND SMART(グランスマート)」の登場や、省エネ基準の厳格化に伴う設備スペックの底上げも全体の平均単価を押し上げました。もはや一条工務店は「中堅ローコストの上位互換」ではなく、積水ハウスや大和ハウス工業といった大手ハウスメーカーと正面から競合するハイエンド・プライス帯へと完全にシフトしています。