ボノレノフを語る上で欠かせないのが、全身に巻かれた包帯の下に隠された戦慄の素顔です。その正体は、開発の波に晒されて滅びゆく少数民族「ギュドンドンド族」の舞闘士(バプ)。キメラアント編(コミックス22巻)で明かされたその肉体は、男子が10歳を迎えると施される過酷な割礼によって、無数の穿孔(穴)が貫通した蜂の巣のような状態になっています。
彼は普段、ボクサーのようなトランクスとグローブを身につけ、顔から指先に至るまで包帯で完全密閉していますが、これは異形の肉体を隠すためだけではありません。風が吹き抜けるだけで全身の穴から不気味な音が漏れ出すのを防ぎ、戦闘時に一気に解き放つための拘束具としての役割も担っています。端正な顔立ちを好む読者からは初登場時に敬遠されがちだったものの、一族の伝統と誇りを背負い、静かに死線を越えてきた孤高のバックボーンが判明したことで、コア層から絶大な支持を集めるようになりました。
幻影旅団におけるボノレノフのナンバーは「No.10」(「No.13」と誤認されるケースもありますが、公式資料および原作描写からNo.10が定着)。流星街出身者が中核を占めるクモにおいて、外部の少数民族出身でありながら初期からメンバーとして深く信頼されている点からも、彼の精神的成熟と実力が窺えます。