2014年3月31日夜に生放送された『笑っていいとも! グランドフィナーレ 感謝の超特大号』は、日本のエンターテインメント史において「奇跡の夜」と呼ばれています。
最大の見せ場となったのは、お笑い界の勢力図や東西の壁、長年噂されていた不仲説をすべて無効化した、超大物芸人たちの一堂集結でした。
当初、ステージ上ではタモリ、明石家さんま、ダウンタウンがトークを繰り広げていました。そこへ「長すぎる!」と乱入してきたのが、とんねるずの二人。さらにウッチャンナンチャン、爆笑問題、ナインティナインが次々とステージに雪崩れ込み、テレビ界で絶対にあり得ないとされていたメンツが同一フレーム内に収まる異常事態が発生したのです。
松本人志が「ネットが荒れるから!」と叫び、太田光が暴れ回り、とんねるずが煽る――。各派閥のトップランナーたちが牽制し合いながらも、中央に立つタモリの笑顔ひとつで全員がひとつの輪に溶け込んでいく様は、視聴者のみならずスタジオにいた全スタッフを震撼させました。
タモリという無色透明で偉大な器があったからこそ、すべての芸人がエゴを捨てて集まることができた。この瞬間は、バラエティの枠を超えた「ひとつの時代の融和」としてテレビ史に刻まれました。