前代未聞の遺骨盗難事件に対し、警視庁および神奈川県警は極秘裏に捜査を開始しました。犯人は墓地の厳重な構造を熟知しており、計画的に骨壷のみを持ち去るという冷酷な手口を用いていました。
警察は脅迫状の指紋採取や筆跡鑑定、周辺の目撃証言の収集を進めましたが、犯人側からの具体的な金銭要求や身代金受け渡しの接触はなく、目的は「レコード大賞の受賞妨害」または「近藤真彦本人への怨恨・精神的嫌がらせ」に絞られていきました。
授賞式当日、近藤さんは母の遺骨が奪われたという極限の精神状態にありながらも、「卑劣な脅迫には絶対に屈しない」という強い覚悟を持って帝国劇場のステージに立ちました。そして見事に第29回日本レコード大賞を受賞。涙を浮かべながら『愚か者』を熱唱した姿は、昭和のテレビ史に残る伝説的な一幕となっています。