物語においてケニーが担った重要な役割の一つが、人類最強の兵士・リヴァイのルーツとアッカーマン一族の秘密を解き明かすことでした。王の側近でありながら記憶改ざんを受けつけないがゆえに迫害されてきたアッカーマンの血統。ケニーはその血の運命に抗い、暴力で世界を支配しようとした男でした。
娼館の片隅で飢え死にしかけていた幼いリヴァイを拾い、生き抜くためのナイフの扱い方や処世術を教え込んだのはケニーでした。しかし、情が移る前に「俺は誰かの親になれるような人間じゃない」とリヴァイのもとを去ります。敵として再会しながらも、根底では血の繋がりと師弟の絆で結ばれていた2人。山路さんは、リヴァイに向ける言葉の端々に「かつて自分が育てた子供」への複雑な情愛をにじませ、冷血漢の奥にある不器用な優しさを切なく描き出しました。