近年、童謡・キッズソングを取り巻く環境は激変した。かつてはCDやテレビ放送が主戦場だったが、現代では音楽配信業界のサブスクリプションサービスや動画共有プラットフォームが主要な接触地点となっている。
YouTube上では数多くのカバー動画やピアノ演奏、保育現場での合唱動画が数百万回単位で再生されている。さらに、日本放送協会の見逃し配信サービス「NHKプラス」を通じて、世代交代した現在のうたのおにいさん・おねえさんによる歌唱に再び触れた親世代が、SNS上で感動を再共有する現象が定着した。
音楽配信サービスにおけるデータ分析でも、毎年2月から3月にかけてこの楽曲のストリーミング再生数が急上昇する傾向が顕著に見られる。時代がデジタルへシフトしても、楽曲が持つ有機的な温もりは損なわれるどころか、アルゴリズムに乗って新たな世代の親子へとダイレクトに届き続けている。