村西とおる氏が生み出した名フレーズは、「お待たせしすぎたかもしれません」だけにとどまりません。現場で被写体のテンションを高めるために多用された「ナイスですね〜」や、人生のどん底を味わった経験から紡ぎ出された「死にたくなったら下に落ちろ、下には上がいる」など、数多くの印象的な言葉が存在します。
言葉の選び方について村西氏は過去のインタビューで、「言葉は相手の感情を動かす最大の武器であり、リズムと礼節の中にこそ本音を滑り込ませる余白が生まれる」と語っています。
過剰に丁寧な言葉遣いを徹底することで、突拍子もないシチュエーションでも相手に断らせない空気を作る──そのセールスマン時代から磨き抜かれた心理技術と言語センスが、数々のキラーフレーズを生み出す原動力となっていました。