多くの観光客が「夜風に当たりながら屋台巡りをしたい」と考える19時前後は、都心部において最もストレスフルな時間帯となります。特に8月第1週の木・金・土曜日に開催される「第62回すすきの祭り」では、南4条から南7条、駅前通り一帯が歩行者天国となり、約100軒の飲食屋台がひしめき合います。すすきの祭り屋台混雑状況を定点観測すると、花魁道中や神輿渡御が披露される20時前後は、歩行速度が分速10メートル以下に落ち込むほどの人口密度に達します。
現地で毎年取材を続ける地域情報誌の編集者は、地元民が実践する混雑回避の行動パターンについて次のように証言します。
「本当に祭りを堪能している地元民は、日差しが和らぎ始める15時30分から16時30分の間に現地入りします。屋台の仕込みが完了し、客足がまだ2〜3割程度の時間帯であれば、限定メニューの購入待ち時間はほぼゼロ。席も自由に選べます。18時を過ぎて通りが満杯になる頃には、予約しておいた路地裏の馴染みの居酒屋やバーへ退避するのが札幌通の定番ルートです」
都市行動科学の観点から見ても、屋外フェスティバルにおける群衆行動は「日没」と「定時退勤」の重複によって指数関数的な混雑係数を記録します。大通公園のビアガーデンに関しても、公式営業が昼12時(一部13時)から開始されている事実を活用しない手はありません。青空の下、心地よい昼下がりの乾杯を楽しみ、混雑のピークである夕暮れ時には会場を離脱するスケジュールを組むことが、満足度を劇的に高める決定的な理由です。