アイスクリームを餅で包む。言葉にすればシンプルだが、氷点下の環境下で餅が硬くならないように保つことは、当時の食品工学において「不可能」とされていた領域だった。水分が凍結すれば、デンプンは老化してカチカチに硬化してしまうからだ。
ロッテの技術開発陣は試行錯誤を重ね、糖類の配合や独自の練り技術によって、マイナス温度でも柔らかさを失わない奇跡の求肥を完成させた。伝統的な和生菓子の製法を工業レベルへと昇華させたこの発明は、食品・冷菓業界に激震を走らせた。現在もその詳細なレシピは最高機密として守られており、門外不出の技術が唯一無二の心地よい噛みごたえを支え続けている。