2型糖尿病は治るのか?最新の寛解基準と薬をやめる条件を徹底検証

2型糖尿病は治るのか?最新の寛解基準と薬をやめる条件を徹底検証

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では、具体的にどのような状態になれば「寛解」と認められ、糖尿病の薬をやめることができるのか。日本糖尿病学会をはじめ、米国糖尿病学会(ADA)や欧州糖尿病学会(EASD)が定めた国際的な「日本糖尿病学会 寛解基準」の骨子は極めて明快である。

そのコンセンサス基準は、「すべての糖尿病治療薬(経口血糖降下薬やインスリン製剤など)を少なくとも3ヶ月以上中止した状態で、HbA1c(ヘモグロビンA1c)が6.5%未満を維持できていること」と定められている。日常の空腹時血糖値であれば126mg/dL未満、あるいは持続血糖測定(CGM)による推定HbA1c値が基準を満たしていることが条件となる。

臨床の最前線で多くの患者を指導する専門医への取材によると、この基準をクリアして糖尿病の薬をやめる条件には、明確な3つのハードルが存在することが浮き彫りになっている。

第一に、「罹病期間の短さ」だ。糖尿病と診断されてからの期間が短いほど寛解率は跳ね上がる。英国で行われた大規模臨床試験「DiRECT試験」などのデータでは、診断から6年未満の患者が集中介入を受けた場合、約半数が寛解を達成した。逆に、10年以上高血糖を放置し、インスリン分泌能が枯渇してしまった段階から薬を完全にゼロにするのは極めて難易度が高い。

第二に、「内臓脂肪の減少(体重の10〜15%削減)」である。膵臓や肝臓に蓄積した「異所性脂肪」がインスリン抵抗性と分泌不全の元凶となっているため、適正体重をオーバーしている肥満型2型糖尿病患者の場合、体重を元の10〜15%落とすことで膵臓の脂肪毒性が抜け、奇跡のように血糖値が急降下する事例が多発している。

第三に、「血中Cペプチド等で確認されるインスリン基礎分泌能の残存」だ。自己のインスリンを自給自足できる力が残っていれば、一時的にインスリン注射を導入して膵臓を休ませることで、見事に「インスリン離脱の可能性」を現実のものにできる。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。