ビリー・ジョエル『ニューヨークの想い』歌詞の真相と名曲誕生の全貌

ビリー・ジョエル『ニューヨークの想い』歌詞の真相と名曲誕生の全貌

ビリー・ジョエル『ニューヨークの想い』歌詞の真相と名曲誕生の全貌の要点を分かりやすくまとめてご紹介します。

ポピュラー音楽史上屈指の名演とされる本作の魅力は、ニューヨーク・ステイト・オブ・マインド ピアノコードの緻密なボイシングと、ジャズ・ブルースのイディオムを大胆に取り入れたアンサンブルにあります。

キーはCメジャーで進行しますが、イントロのブルージーなピアノソロは、右手の装飾音(ブルーノートを含むスライド奏法)と左手の力強いウォーキングベース風のタッチで、聴き手を一瞬で深夜のマンハッタンのジャズクラブへと引きずり込みます。代表的なバース部分の進行は以下の通りです。

【基本コード進行の骨格】
Cmaj7 ― E7 ― Am7 ― Gm7 ― C7 ― Fmaj7 ― Fm6 ― C/E ― D7 ― Dm7 ― G7

この進行の白眉は、Gm7からC7を経てFmaj7へと向かう「ツー・ファイブ・ワン」のセカンダリー・ドミナントです。典型的なポップスであればトニックへ収束させるところを、ジャズの語法を用いることで、洗練された哀愁と都会的な翳りを創出しています。また、Fmaj7の直後にサブドミナント・マイナーであるFm6(またはFm7)を挟み込むことで、故郷を想う切なさが倍増します。

さらに見逃せないのが、伝説的サックス奏者リッチー・カナータ(Richie Cannata)によるテナーサックスのオブリガートです。ピアノのリフと対話するように絡み合うサックスの音色は、摩天楼の合間を吹き抜ける冷たい風そのものを想起させます。1980年代のリマスター以降、初期テイクのサックスパートがフィジカル音源と配信で一部差し替えられた論争を含め、スタジオ録音の職人技が凝縮されたトラックといえます。

佐藤 大輔
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佐藤 大輔

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