調味料による工夫と並び、仕上がりを決定づけるのが「下処理」と「水管理」の徹底です。乾燥した古米は水分を急速に吸収する性質があるため、正しい手順を踏まないと劣化臭まで吸い込んでしまいます。
研ぎ方のポイント:最初の水は10秒で捨てる
古米の表面には酸化した糠がこびりついています。乾いた古米は最初の水を猛烈な勢いで吸い込むため、ボウルに注いだ最初の水は、軽くかき混ぜて10秒以内に手早く捨てることが鉄則です。その後は力を入れず、米同士をやさしく擦り合わせるようにリズミカルに2〜3回水を変えてすすぎます。
浸水時間の鉄則:新米の倍以上の時間を確保
新米であれば30分〜1時間の浸水で十分ですが、乾燥して硬化した古米は芯まで水が行き渡るのに時間がかかります。夏場は最低1時間、冬場は2時間以上(推奨は90〜120分)しっかりと浸水させてください。冷蔵庫の中でじっくり冷やしながら浸水させると、雑菌の繁殖を防ぎながら均一な吸水が可能です。
水加減の黄金比と氷の活用(古米 氷 入れて炊く理由):
古米の水加減は、通常目盛りよりも5〜10%多め(米1合あたり約210〜220ml)に設定するのが基本です。そして、炊飯直前に氷を1〜2個投入します(水加減は氷の重さ分だけ事前に減らしておきます)。冷水状態から加熱をスタートさせることで、米のデンプンを甘みに変える酵素(β-アミラーゼ)が活発に働く40℃〜60℃の温度帯を長く通過し、劇的な甘みとモチモチ感が引き出されます。
なお、炊飯器の「早炊き設定」は短時間で一気に炊き上げるため、吸水が不十分な古米では芯が残る失敗の原因になります。古米を炊く際は「熟成炊き」や「極うまモード」など、吸水とじっくり加熱を重視したコースを選択するのがベストです。