「雑種は本当に長生きするのか?」という問いに対し、遺伝学と最新データを伴った明確な回答が出始めている。血統書付きの血統管理を行うジャパンケネルクラブなどの純血種団体が規定する基準とは異なり、複数の背景が複雑に交じり合う雑種犬は、近親交配のリスクが極めて低い。
ここで鍵となる生物学的メカニズムが「雑種強勢」だ。遺伝的多様性が高まることで親世代の弱点が相殺され、環境変化への適応能力や免疫系が強化される現象である。その結果、特定の遺伝性疾患にかかる確率が純血種と比べて格段に低く、平均寿命も1〜3年ほど長いという追跡調査が報告されている。
性格面における「読めなさ」も、かつての懸念から大きな魅力へと反転した。純血種が持つ「柴犬らしい」「レトリバーらしい」といった定型化した行動様式に対し、成長過程で徐々に開花するオンリーワンの気質は、愛犬家にとって代えがたい発見の連続となる。