ジムのベンチプレス台に標準設置されているバーベルシャフトの重量は20kg(オリンピックシャフト)です。女性向けや小型施設では10kgや15kgのシャフトも存在しますが、多くの成人男性は「バーだけを持ち上げるのは格好悪い」と感じ、左右に10kgずつのプレートを付けて計40kgから始めようとします。
しかし、ベンチプレス40kgを初心者がいきなり扱うのは極めてリスクが高い行為です。筋力が足りていない状態で無理に持ち上げようとすると、バーの軌道がブレて肩関節に過度な負担(インピンジメント)がかかったり、手首が直角に寝て腱を痛めたりします。最悪の場合、胸や首の上にバーを落とす圧迫事故に直結します。
一流のストレングスコーチほど、最初の1〜2週間はプレートを一切付けず、バー単体(20kg)のみでの動作反復を強く推奨します。バーの重みだけでスムーズかつブレのない軌道を描けるようになって初めて、大胸筋への刺激をコントロールできる土台が整うのです。