野球界におけるユニフォームの歴史は、1849年にニューヨーク・ニッカーボッカーズが青のウールパンツに白いフランネルシャツ、麦わら帽子を着用してプレーしたことから始まりました。当時は統一されたデザインというよりも「正装」のニュアンスが強いものでしたが、競技性の高まりとともにチームの識別と機能性が求められるようになります。
野球ユニフォームに初めて縦縞が登場したのは1888年のデトロイト・ウルバリンズなど複数の球団とされています。当時、ウール素材が主流だったユニフォームにおいて、縦のラインを織り込むことは生地の耐久性を高める実用的な側面もありました。報道各社やスポーツ史の研究データによると、MLB全30球団のうち現在もヤンキース、メッツ、カブス、フィリーズ、パドレスなど約3割にあたる9球団がホームユニフォーム等に縦縞を採用していますが、対照的に「横縞」を採用する球団は歴史上ほぼ皆無です。
野球において横縞が淘汰された最大の理由は、プレー中の視認性と動作美にあります。投球やバッティング、ダイビングキャッチといったダイナミックな縦方向・直線的な動きに対し、横縞は体の輪郭を寸胴に見せ、重心を重く見せてしまうデメリットがありました。競技のスピード感と洗練された美しさを追求した結果、縦縞がデファクトスタンダードとして定着していったのです。