世間では長年、石原良純さんと慎太郎氏の間に「確執の真相」を巡るさまざまな噂が飛び交っていました。強烈なカリスマ性と妥協を許さない発言で知られた慎太郎氏だけに、家庭内でも暴君のように君臨していたのではないかと推測されたためです。
実際、良純さんは過去のインタビューで「子どもの頃、父親は本当に怖かった」と率直に振り返っています。慎太郎氏が家にいるだけで張り詰めた空気が漂い、食事中も常に緊張感があったと明かされています。
しかし、それは陰湿な不仲ではなく、慎太郎氏の徹底した教育方針に起因していました。慎太郎氏は子どもたちに対して「勉強しろ」と強要することは一切なく、その代わりに「男は自分の力で飯を食えるようになれ」「自分の頭で考え、自分の責任で行動しろ」という強烈な自立心を求めました。
慶應義塾大学経済学部に進学した良純さんが俳優の道を選んだ際も、慎太郎氏は反対するどころか「やるなら徹底的にやれ」と背中を押しています。世間が騒いだ「確執」の正体は、偉大すぎる父の影から脱し、一個の表現者として自立しようともがいた青年の健全な葛藤だったのです。