「青汁王子」として一世を風靡していた三崎優太氏が、東京地検特捜部と東京国税局査察部に電撃逮捕されたのは2019年2月12日のことでした。当時率いていた株式会社メディアハーツ(現・ファビウス株式会社)は、通信販売向け商品「すっきりフルーツ青汁」のメガヒットにより、設立からわずか数年で売上高130億円規模へと急膨張していました。
報道各社の取材データおよび東京地検の起訴状によると、問われた罪名は法人税法違反および地方税法違反。2015年9月期および2017年9月期の2期において、会社の所得約14億6,000万円を隠蔽し、法人税約1億4,000万円と地方法人税約4,000万円、合計で約1億8,000万円を不正に免れたと認定されました。
この事件で捜査当局が特に問題視したのが、脱税工作の手口そのものの計画性です。用いられたのは、広告宣伝費を装った架空経費の計上スキームでした。当時、同社はアフィリエイト広告などを活用したWEBマーケティングで莫大な利益を叩き出していましたが、その裏で外部の指南役とされる人物(コンサルタントの加藤豪氏ら)が介在。実体のない制作業務や広告配信の請求書を作成させ、メディアハーツから指南役側の関連会社や親族名義の口座へ送金し、経費として計上した後に資金を還流させていた実態が暴かれました。
急激に膨らんだ利益に対して課される多額の法人税を前に、「手元に資金を残したい」という焦りと、過度な節税提案へ無批判に乗っかってしまった経営判断の甘さが、国税局査察部(マルサ)の本格着手を招く決定打となったのです。