健康不安説に拍車をかけた決定的な出来事が、2006年10月から約13年9ヶ月にわたって続いたTBSラジオ『久米宏 ラジオなんですけど』の2020年6月での番組終了でした。毎週2時間の生放送をこなしていた看板番組の終了に対し、リスナーの間では「突然の体調不良による降板ではないか」という憶測が飛び交いました。
しかし、最終回に向けて本人が語った言葉は、病気による離脱とは全く異なるものでした。久米宏は番組内で、「集中力を2時間持続させることが年齢的に難しくなってきた」「東京オリンピック(当時延期決定)の開催年を一区切りと考えていた」と、極めて明晰に自らの引き際を説明しています。
自らの言葉と瞬発力で世論を動かしてきたプロフェッショナルだからこそ、クオリティを維持できなくなる前に自らマイクを置く——それこそが降板の真実であり、決して突発的な体調悪化による強制終了ではありませんでした。