他県からの転入者や初めての受験を迎える保護者が最も驚愕するのが、岐阜県独自の内申点システムです。多くの都道府県では中学3年生の評定のみ、あるいは中2・中3の評定を採用しますが、岐阜県公立高校入試では中学1年生・2年生・3年生の通知表がすべて等しく評価対象となります。
岐阜県高校受験の内申点計算方法と合格の真相を整理すると、その仕組みは以下の通り極めて厳格です。
- 内申点の算出式:中1(45点満点)+中2(45点満点)+中3(45点満点)=合計135点満点
- 対象教科:主要5教科(国・数・英・理・社)だけでなく、実技4教科(音・美・保体・技家)も全く同一の比重で計算。
- 合否判定比率:各高校が「内申点:当日学力検査」の比率を公表(岐阜高・岐阜北・大垣北は3:7、加納・岐山・長良などは3:7または4:6、地域校では5:5を採用)。
つまり、中学1年生の1学期に提出物を怠ったり実技教科で「3」を並べてしまったりした場合、その損失は3年生になってからどれほど猛勉強しても帳消しにはできません。学力比率が7割の高校であっても、135点満点の内申点は高校側で標準化・換算されて当日点(500点満点)と合算されます。内申点が10点低ければ、当日検査でおよそ15点〜20点近く余分に得点しなければ埋まらない計算となり、トップ校受験においてはこれが途方もないハンデキャップとなるのです。
また、岐阜県高校偏差値の推薦基準と詳細まとめとして知っておくべきは、従来の推薦入試から移行した「特色選抜」の存在です。部活動の実績や生徒会活動、明確な志望動機を持つ生徒を対象に定員の10〜30%程度を先行選抜する枠組みですが、ここでもベースとなるのは高い内申点です。調査書の数値が基準を満たしていなければ、エントリーシートすら土俵に上がらないという厳格な選考が行われています。