珈琲屋OBを語る上で欠かせないのが、SNS全盛期より遥か昔から貫かれてきた「規格外の器とボリューム」です。ネット上では「ただの悪ふざけではないか」「氷ばかりで中身が薄いのでは」といった辛辣な憶測が散見されますが、その実態を検証すると、飲食ビジネスとしての綿密な合理性と職人肌のこだわりが浮かび上がってきます。
看板メニューである「金魚鉢パフェ」や「アイスティー(花瓶サイズ)」は、単に受けを狙ったデカ盛りではありません。創業期より「長居するお客様に、最後まで冷たく美味しい状態で珈琲や紅茶を楽しんでほしい」という創業者精神から生み出されたものです。アイスティーの器は容量が1リットル近くに達し、シロップやミルクを入れる容器まで特大サイズという徹底ぶりを誇ります。
「氷が多すぎて味が薄まる」という噂についても、現場の抽出レシピを検証すれば誤解であることが分かります。アイスコーヒーやアイスティーは、氷が溶けるスピードを計算に入れて通常の約1.5倍から2倍の濃度で急速冷却抽出されており、時間が経過しても骨太なコクが失われません。自家焙煎の深煎り豆を惜しみなく投入しているからこそ成立する設計です。
なお、テイクアウト利用に関する問い合わせも後を絶ちません。「あの金魚鉢やジョッキをそのまま持ち帰れるのか」という点ですが、テイクアウトは専用のテイクアウトカップでの提供となります。名物のガラス製巨大容器はイートイン専用の資産であり、持ち帰りはできません。OBの真髄である「視覚的な衝撃とログハウスの空間体験」を存分に堪能するならば、店内の重厚な一枚板テーブルで注文するのが賢明な選択です。