テレビドラマが驚異的な視聴率を叩き出し、映画館に人が押し寄せたのも平成という時代の大きな特徴だ。その中心にいたのが、時代の象徴として君臨した木村拓哉である。彼がドラマで着用したダウンジャケットやレザージャケット、演じた職業(美容師やパイロットなど)は、ことごとく社会現象化。若者の志望動機や購買行動を直接動かすほどの圧倒的な影響力を発揮した。
一方、洋画の分野では1997年公開の映画『タイタニック』が歴史的な大ヒットを記録。映画館に通い詰めるリピーターが続出し、日本の興行収入記録を次々と塗り替えた。テーマ曲が街中に流れ、悲恋のストーリーと最先端のCG技術が見事に融合した映像体験は、日本のエンタメ市場における「劇場での体験価値」を飛躍的に高めるきっかけとなった。