何でも手軽に代用できると思われがちなチューブ生姜ですが、料理の性質によっては生生姜を使わなければ致命的に仕上がりが落ちる料理が存在します。ネット上の「すべてチューブでOK」という言説には注意が必要です。
代表例が、食感と強い香りが主役となる「生姜ひとかけみじん切り」や「千切り(針生姜)」を要求される料理です。例えば、本格的な麻婆豆腐の香味油作り、中華風スープのアクセント、カツオのたたきや冷奴の薬味などが挙げられます。ペースト状のチューブ生姜ではシャキシャキとした繊維質の歯ごたえが出せないだけでなく、油でじっくり炒めて香りを油に移す工程で焦げ付きやすくなります。
逆に、肉や魚の臭み消し(下味)、豚汁、カレー、煮魚のタレといった調和を重視する煮込み・下ごしらえ用途であれば、チューブ生姜でも十分な威力を発揮します。用途ごとの特性を把握して使い分けることが、家庭料理のクオリティを一段引き上げる鍵です。