なぜファンはリスクを冒してまで過剰なエントリーを繰り返してしまうのか。その背景には、近年のライブ市場における競争過熱と、行動心理学でいう「FOMO(取り残される恐怖:Fear of Missing Out)」が存在します。
大手SNSや質問サイトに寄せられた実体験の声を分析すると、典型的な重複パターンが浮かび上がってきます。
「友人とお互いに『第1希望:東京、第2希望:大阪』で第4希望まで保険をかけて応募したら、奇跡的に全日程で両名とも当選。合計16枚分、20万円以上の請求が確定して顔面蒼白になった」(20代女性・アイドルファン手記より)
「FC先行、ぴあ先行、カード枠の当落発表日がズレていたため、FCで落ちたと思って次の先行に申し込んだら、繰り上げ当選と一般先行が同時に当選してしまった」(30代男性・ロックバンドファン)
チケット争奪戦において「1公演も当たらないリスク」を過剰に恐れるあまり、自身の支払い能力や観覧可能数を超えた枠数へ申し込んでしまう心理トラップです。さらに、2026年最新チケット規約においては、転売防止を目的とした「顔認証入場」や「同行者指定の事前登録制」が標準化されており、当選後に他人にチケットを融通する難易度は過去最高レベルに達しています。