本作の撮影現場では、CGに頼らない徹底したリアリズムが追求されました。特にマラソンシーンの撮影においては、早朝の気温が氷点下に近い過酷な環境下でも数千人規模のエキストラを動員し、実際の公道を完全封鎖してレースシーンが収録されたことが当時の制作発表やドキュメンタリー特番でも明かされています。
竹内涼真と佐野岳は、元トップランナーである青山学院大学陸上競技部の原晋監督や実業団コーチらの直接指導を受け、数ヶ月に及ぶ過酷な走り込みを実施。撮影開始時点で体脂肪率を一桁台まで絞り込み、プロランナー特有の「フォアフット着地」を完全に習得して現場に挑みました。竹内が劇中で見せた鬼気迫る表情や筋肉の躍動は、演技の枠を超えたアスリートそのものの肉体改造の賜物でした。
あれから年月が経過した現在、主演陣はさらなる高みへとキャリアを築き上げています。
座長を務めた役所広司は、映画『PERFECT DAYS』でカンヌ国際映画祭最優秀男優賞を受賞するなど、日本を代表する名優から世界的な評価を受けるレジェンドへと昇華。宮沢大地役を演じた山﨑賢人は、国内外でメガヒットを記録した『キングダム』シリーズや『今際の国のアリス』シリーズなどで座長としての確固たる地位を確立し、本格アクション俳優・トップスターとして躍進を続けています。茂木役で大ブレイクを果たした竹内涼真も、数々の主演ドラマや映画で硬軟演じ分ける実力派俳優として確固たるポジションを築きました。