「総理大臣の孫」という肩書を最も鮮やかにエンタメ的価値へと転換してみせたのが、元首相・竹下登の孫であるDAIGOだろう。彼が登場する以前、政治家の血筋を引くタレントはどこか堅苦しく、あるいは腫れ物に触るような扱いを受けるのが常だった。しかし、DAIGOはその重々しい血統を、独特のロックポーズと親しみやすいキャラクターで一気にポップな文脈へと塗り替えた。
かつて「平成」の元号を掲げた竹下登という政治的巨人の存在は、日本政界に巨大な足跡を残した。その威光は当然、一族の肩に重くのしかかる。しかしDAIGOは、政治の権威を自らのユーモアで軽やかに解体してみせた。まさに「華麗なる一族」の光と影を巧みにコントロールし、芸能界という生存競争の激しい世界で唯一無二の立ち位置を確立した象徴的な事例といえる。