カルチャーの源流を辿ると、オホ声の元ネタは1990年代から2000年代にかけての成人向け同人誌や商業コミックに遡ります。キャラクターが快感や混乱のあまり理性を失った状態を描写する際、特徴的なオノマトペとして「オホッ」「オホオホ」といったテキストが用いられたのが直接の由来です。
この表現がネット上で爆発的に広がる転換点となったのが、ニコニコ動画黎明期から発展した音MAD文化でした。有志の手によって様々な音声素材が切り出され、BGMに合わせてリズミカルに連呼される動画が多数投稿されたことで、コアなネットユーザーの間で「強烈なインパクトを持つフレーズ」として認知を拡大させました。
アングラなパロディやMAD動画の素材として定着したオホ声は、テキストや記号の枠を超え、誰もが耳にしただけで特定のリアクションを連想する音響的ミームへと進化を遂げたのです。