鉄道各社が踏み切った決断は、愛煙家にとって極めて大きな転換点となりました。発端となったのは、JR東海・JR西日本・JR九州の3社が2023年10月に発表した共同リリースです。そこから計画通りに歩みを進め、2024年3月16日の春のダイヤ改正をもって、東海道・山陽・九州新幹線の全列車において車内喫煙ブースが完全閉鎖されました。
全廃の決定的な背景には、社会全体の健康増進志向と受動喫煙防止の法制化があります。厚生労働省の統計によると、日本の成人喫煙率は約16%前後まで継続して低下しており、車内に限られた喫煙スペースを維持・換気し続けるコストや空調管理の負荷が、乗客全体の利便性と釣り合わなくなったという経営判断が働いたとみられています。
「こだま号の車内なら空いているから吸える場所があるのでは」と淡い期待を抱く乗客もいますが、現在運行されている編成において、タバコが吸える車両は1両たりとも存在しません。紙巻きタバコはもちろん、煙の出にくい電子タバコや加熱式タバコであっても同様の厳罰なルールが適用されています。