楽曲のヒットとともに、SNSやファンコミュニティにおけるリスナーのリアクションも進化を遂げています。特にフェーズ2における象徴的な2曲『ダンスホール』と『ライラック』を巡るネットの反応と音楽的評価の推移を検証します。
『ダンスホール』ネットの反応:ヴィジュアルの激変とサウンドの洗練
2022年、活動休止期間を経て公開された『ダンスホール』のミュージックビデオは、当時のリスナーに強烈なカルチャーショックを与えました。メンバーが華やかなメイクを施し、キレのあるダンスを披露したことに対し、5ちゃんねるやSNS上では当初「従来のロックバンドからアイドル路線へ転向したのか?」「フェーズ1の泥臭さが恋しい」といった戸惑いの声も一部で見られました。
しかし、楽曲の構造が徹底的に検証されるにつれ、ネットの空気は一変します。モータウン調の跳ねるリズム隊、洗練されたブラスセクション、そして不協和音スレスレの巧みなコード進行など、極めて高度なブラックミュージックの素養がポップスへ昇華されていることが認知されたのです。「どんなに世界が荒んでいても、足元を鳴らして踊り続ける」という大森の反骨精神は変わっていないと理解され、結果としてフェーズ2の評価を決定づける大ヒットとなりました。
『ライラック』評判:難解なギターワークと疾走するエモーション
2024年にアニメタイアップとして世に放たれた『ライラック』は、公開直後からYouTubeやTikTokの演奏動画界隈を騒然とさせました。「イントロのタッピングと変拍子が難しすぎて弾けない」「バンドスコアの難易度が過去最高レベル」といった、若井滉斗のテクニカルなギタープレイに対するギタリストコミュニティからの賞賛が相次ぎました。
さらに批評家筋からは、「青と夏」のアンサーソングとも位置づけられる歌詞が高く評価されています。10代の刹那的な煌めきを回顧しつつ、「不完全な過去を抱えたまま、痛みを愛して大人になっていく」という成熟したメッセージが、初期からのファンと新規ファンの双方を納得させる決定打となりました。