家庭内での知育や個人的な工作であれば、あおむしを手描きして楽しむことは何ら制限されません。エリック・カールの独特な温かみを再現するための具体的な描画テクニックを紹介します。
1. 楕円の重なりを意識する輪郭の描き方
あおむしの構造は、幾何学的な図形の組み合わせで成立しています。
- 頭部:少し横につぶれた赤色の楕円を描きます。真円よりも横長にすることで、愛嬌のある表情が生まれます。
- 胴体:頭部より一回り小さい緑系の楕円を、斜め上や波打つように5〜6個重ねて繋げていきます。
- 足と触角:頭部の上に紫色の細長い触角を2本、胴体の各節の下部に小さな茶色の足をちょこんと描き足します。
2. 表情を決める目と口のパーツ配置
あおむしの可愛らしさは、パーツの「いびつさ」に宿っています。完璧な左右対称を目指さないことが最大のポイントです。黄色い卵型の白目を描き、その内側に緑色の瞳を配置します。瞳の位置を少し内側に寄せることで、絵本特有のどこかユーモラスで無垢な視線が完成します。
3. 白黒線画から塗り絵・果物イラストへの展開
あおむし単体だけでなく、物語を彩る食べ物も人気のモチーフです。りんご、洋なし、すもも、いちご、オレンジなどは、子どもがスプーンでくり抜いたような「穴(虫食い穴)」を描き加えるだけで、一気に『はらぺこあおむし』の世界観が立ち上がります。白黒のペンで外枠だけを描けば、家庭用プリンターで刷って楽しめる自家製の塗り絵台紙として活用できます。