長年にわたりサブカルチャーやアングラ文化の深層を解剖してきたプロインタビュアーの吉田豪は、当時の熱気を独自のアングルから読み解く。スマートフォンもSNSも存在しなかった時代、若者たちの行き場のない鬱屈したエネルギーは、雑誌という紙媒体の物理的な手触りの中へダイレクトに叩きつけられていた。
吉田豪が指摘するように、90年代サブカルチャーが漂わせていた歪でむき出しの純粋さは、デジタル技術で過剰に整えられた現代のコンテンツでは決して再現できない異彩を放つ。加工されていない生の叫びだからこそ、約35年の歳月を経た今なお強烈なリアリティをもって迫ってくるのだ。