深海魚おじさんの正体とは?陸揚げで激変する顔と本来の姿を解明

深海魚おじさんの正体とは?陸揚げで激変する顔と本来の姿を解明

深海魚おじさんの正体とは?陸揚げで激変する顔と本来の姿を解明について見逃せない 理由を厳選して解説いたします。

「深海魚おじさんを水族館で直接観察してみたい」と考える生き物ファンは後を絶ちません。しかし、国内の水族館関係者への取材や展示記録を照合すると、ニュウドウカジカが生きた状態で常設展示された事例は過去に一件も存在しません。

これには飼育技術上の極めて高い障壁が存在します。水深1,000メートルの高水圧環境を維持する専用の水圧水槽は製造・維持コストが数千万円規模に達するだけでなく、加圧ポンプの微小な振動や水温のわずかな上昇だけでデリケートなゼラチン質の生体が衰弱死してしまうためです。現在、アクアマリンふくしまや沼津港深海水族館などで見られるのは、厳重に保存された液浸標本や高精細レプリカ、あるいは近縁種の限定的な深海カジカ類の展示にとどまっています。

また、「深海魚おじさんは食べられるのか」という疑問に対しても、明確な答えが出ています。海洋調査の現場で混獲された個体を検証した学術記録や現地の漁業者への聞き取りによると、肉質は過度の水分を含んだスポンジのようで、火を通すとドロドロに溶けてしまい、食用には全く適さないと報告されています。

魚の油分と海水由来の独特なエグみがあり、旨味成分となるアミノ酸が極端に乏しいため、商業的な漁獲対象として市場に流通することは一切ありません。ネット動画などで「オジサンを捌いて食べてみた」というコンテンツが存在する場合、それは前述したヒメジ科の美味な白身魚「オジサン」を調理しているケースが100%です。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。