石川県立明和特別支援学校の最大の強みは、小学部から中学部、高等部へと続く12年間の切れ目ない支援体制です。1975年に開校した旧明和養護学校(知的障害対象)と、石川の特別支援教育の中核を担ってきた旧石川県立養護学校(肢体不自由対象)が2010年(平成22年)に再編統合された歴史を持ち、双方の専門領域が高度に融合しています。
各学部の指導内容とアプローチは、発達段階に応じて緻密に設計されています。
【小学部】
学校生活の基盤をつくる段階として、基本的生活習慣の確立と豊かな情操教育に注力します。肢体不自由部門では自立活動を中心とした身体機能の維持・向上訓練が日常的に行われ、知的障害部門では身辺自立や言葉のやり取り、遊びを通じたルール理解を深めます。教員と支援員が緊密に連携し、児童の情緒的な安心感を最優先に確保するアプローチが徹底されています。
【中学部】
思春期を迎えるこの時期は、心身の変化へのケアとともに、社会的な自立に向けた「作業学習」や「役割意識の育成」が本格化します。グループ活動や軽作業を通じて、道具の正しい使い方、指示を聞いて行動する集中力、他者と協調して働く基礎体力を身につけます。
【高等部】
卒業後の進路を現実的に見据えた実践的なカリキュラムへとシフトします。作業学習班(木工、縫製、窯業、農園芸、サービスなど)での本格的な製品づくりや校内外の実習を通じ、働く意欲と基礎的な就労マナーを習得します。社会人としての身だしなみ、あいさつ、金銭管理に至るまで、卒業翌日から直面する現実社会に適応するためのトレーニングが体系化されています。