電子チケットの普及に伴い、今年の大会で最も被害者を絶望させているのが「複製・無効化された偽QRコード」の流通だ。転売サイトや個人間取引で購入した電子チケットの画面をスマートフォンの画面に表示し、高揚感とともに検問ゲートへ向かった来場者たち。しかし、スタッフの読み取り端末が無機質な警告音を鳴らす。
すでに他の人物によって使用済みであったり、存在しないダミーのデータであったりするケースが相次いだ。「遠方から新幹線に乗って家族で来たのに、目の前で入場を拒否された。子供たちが泣きじゃくる姿を見て胸が張り裂けそうだった」と、ある被害者は悲痛な声で語る。ゲート付近では、入れなかった人々が怒りと落胆の表情でたたずむ光景が散見された。