犬に噛まれたら何科に行く?命を守る応急処置と感染症対策の完全ガイド

犬に噛まれたら何科に行く?命を守る応急処置と感染症対策の完全ガイド

犬に噛まれたら何科に行く?命を守る応急処置と感染症対策の完全ガイドとはどのようなものなのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。

犬の口腔内には常在菌が無数に存在し、健康な犬に噛まれた場合であっても感染症の発症率は約15〜20%に達します。特に警戒すべき病原体と症状、潜伏期間のデータは以下の通りです。

感染症・病原体名潜伏期間・発症スピード主な症状・致死リスク医療現場での対応・予防策パスツレラ症
(犬の保有率約75%)30分〜数時間〜2日以内
(非常に急速)患部の発赤、激痛、発熱、骨髄炎。
重症化で敗血症。早期の抗菌薬内服・点滴。
咬傷感染症で最多の起因菌。破傷風
(嫌気性破傷風菌)3日〜3週間
(平均8日前後)口が開かない(開口障害)、痙攣。
致死率20〜50%。破傷風 予防接種(トキソイド)および抗破傷風ヒト免疫グロブリン投与。カプノサイトファーガ感染症1日〜14日
(平均3〜5日)発熱、腹痛、DIC(播種性血管内凝固)、敗血症。
致死率約30%。高齢者や基礎疾患保有者はハイリスク。
早期の集中治療が必要。狂犬病
(ラブドウイルス科)1ヶ月〜3ヶ月
(まれに1年以上)恐水症状、神経麻痺、昏睡。
発症後の致死率ほぼ100%。海外渡航歴の確認。
受傷後即時の狂犬病ワクチン連続接種(PEP)。※厚生労働省検疫所(FORTH)および日本感染症学会ガイドライン数値を基に編集部作成。

日本国内は狂犬病清浄国として維持されていますが、狂犬病 リスクと症状は海外渡航先での受傷や動物の不法輸入リスクを考慮すると依然としてゼロではありません。また、パスツレラ症 潜伏期間は非常に短く、受傷後わずか数時間で傷口が赤紫に腫れ上がり耐え難い激痛が走るケースが多発しています。成人の破傷風抗体価は幼少期のワクチン接種から10年以上経過すると大幅に減衰しているため、受診時の破傷風トキソイド追加接種が不可欠です。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。