ポケットへの手の入れ方には、観察者を惹きつけてやまない興味深いバリエーションが存在する。代表的なものが「4本の指をポケットに入れ、親指だけを外に出す」ポーズだ。
身体言語学において親指は「権威」「自信」「優位性」を象徴する。政治家や経営者、あるいはグループのリーダー格が公の場で見せるこの仕草は、無意識のうちに自分の優位性を周囲に誇示しようとする誇大心理を映し出している。対照的に「親指だけをポケットに入れ、他の4本の指を外に垂らす」ポーズは、自信のなさや無力感を隠そうとする消極的な自己防衛のあらわれだ。指一本の露出の違いが、その人物の深層心理にある自己評価をくっきりと浮き彫りにする。