事件から29年が経過した現在、新たな問題として浮上しているのが、インターネット上における手紙のコピーや解読データの流布である。SNSや動画共有プラットフォーム、匿名掲示板において、当時の手紙の画像や文面が「ミステリー」「オカルト的コンテンツ」として軽々しく再拡散される現象が後を絶たない。
文脈を切り離され、デジタルデータとしてデジタル空間を一人歩きする手紙は、かつての惨劇を知らない若い世代に対して誤った好奇心を刺激する危険性を秘めている。歴史的記録としてどのようにデジタルアーカイブ化し、同時に不必要な二次被害や消費を防ぐかという現代的な課題が突きつけられている。