現場取材やアングラーの証言を集約すると、締め作業で「色が抜けない」「片側しか白くならない」と悩むケースが頻発しています。その主な原因は以下の3点に集約されます。
第一に、刺入角度のズレです。真上から垂直に刺してしまうと、神経洞を外れて胃や肝臓などの内臓を直撃し、墨袋を破る事故に直結します。必ず「水平から約45度の傾斜」を意識し、胴体の中央奥へ向けて滑り込ませるように刺入してください。
第二に、力任せによる貫通です。特に秋の新子サイズ(300g〜500g前後)は表皮や軟骨が柔らかいため、必要以上の力を加えると神経を通り越してしまいます。手元に「コリッ」とした軟骨の感触が伝わった瞬間にピックを軽くひねる動作を加えるのが成功のコツです。
第三に、時間経過による神経反射の低下です。釣り上げてから何分も放置してバケツの中で弱った個体は、神経を遮断しても筋肉が反応せず、色素胞の収縮が起こりにくくなります。取り込み後は写真を撮る前にまず締めるという手際の良さが求められます。