ネット上では「ボーナスがない会社は即辞めるべき」「やばいブラック企業確定」といった極端な意見が散見されます。しかし、賞与なし企業のすべてが危険な職場とは限りません。むしろ、近年の人材市場では戦略的に賞与を排止し、社員にとってメリットの大きい報酬形態を採用している先進企業が着実に増えています。
代表的な例が、基本給高めボーナスなしの報酬設計や、外資系・メガベンチャーに多い年俸制と賞与制度の違いです。業績連動賞与は、会社が赤字になれば容易に半減・ゼロにカットされるリスクをはらんでいます。一方で、賞与分をあらかじめ月々の基本給に均等配分している企業であれば、年間の受取総額が業績の浮き沈みに左右されず、家計の資金繰りや生活設計が極めて安定します。
さらに、基本給が高く設定されている場合、毎月の残業代の割増基礎単価が跳ね上がるだけでなく、社会的な信用力が高まり住宅ローン審査で有利に働くケースもあります。「賞与ゼロ」という表面的なラベルだけに惑わされず、年間給与総額(トータルコンペンセーション)の観点から自らの待遇を正当に評価することが重要です。