「東京タワーとスカイツリー、結局どっちが楽しいのか?」という問いに対し、東京在住のライターや現地案内人が口を揃えて指摘するのは、「街との距離感」と「移動の情緒」の違いだ。
東京タワーの最大の強みは、港区という日本のビジネス・高級カルチャーの中心地に位置していることにある。周囲には麻布台ヒルズ、六本木ヒルズ、虎ノ門などの超高層ビルがひしめき、展望台に立つとビル群の屋上や首都高速を走る車のテールランプが手の届きそうな距離に迫る。街の鼓動そのものを肌で感じられる「生々しい臨場感」があるのだ。
これに対し、墨田区の下町エリアにそびえるスカイツリーは、周囲に同程度の超高層ビルが存在しない。視界を遮るものが一切なく、関東平野全体をまるでGoogle Earthのように見下ろす超越的な快感がある。天気が澄んだ日中であれば、富士山から房総半島、北関東の山並みまで視界に収めることができる。
つまり、「東京の喧騒と光の密度の中に身を置きたい」なら東京タワー、「地平線まで広がるメガロポリスの全体像を一望したい」ならスカイツリーという明確な棲み分けが成立している。