家事コミュニティやSNSに投稿されるリアルな悩みを分析すると、「クエン酸でも重曹でもまったく落ちない」というケースが一定数存在します。その多くに共通しているのが、「カレーやミートソース、揚げ物などを入れて電子レンジで加熱した」という使用履歴です。
これは汚れの付着ではなく、タッパーを電子レンジで加熱したことによる白い変色や劣化が起きている証拠です。
一般的なポリプロピレン製タッパーの耐熱温度は140℃前後に設定されています。水分の沸点は100℃で止まりますが、油分を含んだ食品は電子レンジのマイクロ波によって短時間で160〜200℃以上に急加熱されます。その結果、容器の内壁と油が接触している部分が耐熱限界を超え、樹脂の表面が局所的に融解(メルト)して泡立ったり、微細なひび割れ(マイクロクラック)を起こして白濁します。
油膜が固着したのではなく、プラスチック自体の組織が破壊されて白く変色しているため、どのような洗剤や薬品を用いても透明な元の状態に戻すことは科学的に不可能です。