麦の花が開花時期を迎えるのは、地域や品種によって多少前後するものの、一般的には4月中旬から5月中旬頃の春爛漫から初夏にかけての季節です。秋に種をまき、厳しい冬の寒さを耐え抜いた麦が、気温の上昇とともに急速に茎を伸ばして出穂・開花期を迎えます。
麦に関連する有名な言葉に「麦秋(ばくしゅう / むぎあき)」があります。秋という文字が入っているため秋の言葉と誤解されがちですが、俳句の世界では初夏(5月下旬〜6月頃)の季語として知られています。麦にとっては実りの収穫期こそが「秋」に相当することから名付けられた風情ある表現です。
一方、「麦の花」自体も初夏の季語として親しまれており、青々とした麦畑が一面黄金色に変わる前、わずかな期間だけ見せるみずみずしい息吹として、古来より多くの歌人や農村の人々に愛されてきました。