無類の強さを誇った三代目風影ですが、その最期はあまりにも不条理で謎に満ちたものでした。ある日、何の前触れもなく里の最高戦力である風影が消息を絶ちます。里の上層部は総力を挙げて捜索隊を派遣したものの、手掛かりは一切得られず、里の防衛力は急速に低下していきました。
この砂隠れの弱体化と混乱に乗じる形で他国との緊張が一気に激化し、泥沼の衝突へと発展したのが第三次忍界大戦です。つまり、三代目風影の失踪は一里の事件にとどまらず、忍界全土を巻き込む大戦の決定的なトリガーとなりました。
のちに判明した死の真相は、当時里の若き天才傀儡師として名を馳せていた「赤砂のサソリ」による極秘暗殺でした。サソリが三代目風影を狙った理由は、自らが追い求める「永遠の美」を体現する最高傑作の素材として、最強の忍の肉体を欲したためです。
真っ向勝負では圧倒的な戦力を誇る三代目風影に対し、サソリは猛毒の塗布や傀儡を用いた巧妙な不意打ち、あるいは里内部の人間という立場を逆手にとった謀略を仕掛けたと考えられています。どれほど強大な磁遁の使い手であっても、一筋の掠り傷で致死に至るサソリ特製の毒と周到な罠の前には抗えなかったというのが、非業の死因における最大の要因です。