KAT-TUNは元々、結成時の頭文字を取った6人組(亀梨和也・赤西仁・田口淳之介・田中聖・上田竜也・中丸雄一)として2006年にミリオンセラーを記録して華々しくデビューしました。しかし、2010年の赤西仁の脱退、2013年の田中聖の契約解除に続き、田口の脱退はグループにとって3人目の離脱者となり、グループの存続そのものを揺るがす危機となりました。
脱退に至る背景として、以下の3つの構造的要因が指摘されています。
- 俳優としての個人評価と自信の獲得:フジテレビ系大ヒットドラマ『リーガルハイ』シリーズにおける加賀蘭丸役など、俳優として高い評価を獲得。グループの枠組みを超えた単独での表現力に対する自信が深まっていた時期でした。
- グループの方向性と個人の目指すエンターテインメントの乖離:「KAT-TUNの田口淳之介」として求められるワイルド&ダークな世界観と、本人が志向する明るく自由なエンターテインメント性との間に生じていたギャップ。
- プライベートと自己決定権の重視:早くから報じられていた元女優・小嶺麗奈との交際を含め、事務所の厳格な管理下から離れ、私生活と表現活動を完全に自己責任でコントロールしたいという強い欲求。
個人の自立を急ぐあまり、グループの10周年計画やメンバーとの足並みを崩してしまった決断は、結果として多くのファンに深い悲しみと遺恨を残すことになりました。しかし、組織の論理よりも自らの人生の主導権を優先した田口のスタンスは、ある意味で現代的なキャリア志向の表れでもありました。