映画界の二大巨頭とも言える「カンヌ国際映画祭のパルムドール」と「米アカデミー賞(オスカー)作品賞」。同じ最高峰の映画賞でありながら、その選考理念や評価軸は根本から異なります。
映画産業のビジネスとエンターテインメント性を基盤とするアカデミー賞に対し、パルムドールは「作家主義(Auteurism)」と「映画言語の革新性」を何よりも重んじます。両者の本質的な差異を整理した以下の比較データをご覧ください。
かつては「カンヌを制した作品は難解で米オスカーには届かない」と言われていましたが、2019年のポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』がパルムドールとアカデミー賞作品賞のダブル受賞を達成したことで、世界の映画評価の潮流に劇的な地殻変動が起きました。それでもなお、ハリウッドの巨大資本から独立した作家の気概を最も純粋に評価する場として、パルムドールの独立性は強固に保たれています。